虫の心3

いかに自分が器の小さい厄介者かをちまちまと書き連ねている気がしますが、実際会ってみると単なるうすのろといった感じで、そんなに嫌な感じでは無いと思います。もうちょっと続きます。日常の諸々にいちいち心揺さぶられ、肥大化させた自意識ばかり傷つけておろおろする小心者はどうすればいいのか。世間の荒波を、どう乗りこなして行けばいいのか。私は一つの対処法を知らぬ間に身に付けていました。それは何か。小さな小さな心を、無きものにすればよいのです。無心。というと何か武道家みたいでいい感じですが、私の感覚で一番近いと思われる言葉をあげるならば、不感症。何があっても何も感じないように心を閉ざしていると、その内本当に何も感じなくなる。びくつきながら日々を過ごすことは無くなり、心穏やかに過ごすことができます。そんなに嬉しい事や楽しいことがたくさんあるわけじゃないですし、だったらつらい事や悲しい事を感じなくなる方が楽に生きて行けそうじゃないですか?なんて考えて、自分でそうしようと思ってそうしたわけではないのですが、ふと気が付いたらそうなっていました。そして、その心の状態を虫の心と名付けてみたのです。考えてみればみるほど、私はいつも虫の心と共にいた。しかし、ずっと虫の心だと虫になってしまうので、私という人間は、虫の心強度を調節さえ出来るようになっているのではなかろうか。人70%虫30%、ハーフアンドハーフ、完全虫、からの人がえり。そんな風に移動さえ出来るようになってるのではなかろうか。私は虫の心マスターなのではなかろうか。(4へ続く)