LE CYGNE

大貫妙子さんが書いたエッセイを最近読んでました。ブックオフで見つけて何となく買ったのですが、歌と一緒で、何か品のある文章を書く方で、貧相な私も、豊かな人間になったような心持ちになりました。彼女は葉山と札幌に居を構えられていて、そこに住むようになった経緯も書かれているのですが、縁のなかった北国の暮らしについて、すごく魅力的に書かれています。ああ、こんな風に、自分も札幌とか北海道のことを語りたかった、と思った私は、札幌出身です。

 

私のアルバムのタイトルトラック「金の心」ですが、チェロが入ってます。オブリのフレーズを思いついた時に、いとこの奥方がチェロをやってたのを思い出して、頼み込んでやってもらいました。その録音の前後に、ヨーヨーマが弾いてる「白鳥」の動画を、YouTubeでよく見てたのですが、何度も見てたら、もや~っと画が浮かびました。真冬に雪の上に寝転ぶと、明るく光る雲から、大きな粉雪の塊が、どんどんどんどん落ちてくる。それは、灰色の雲に映った大きな影のように見えて、飽きずにずっと見ていたのです。そんないつかの記憶と共に、割とすらすらと歌詞も出来て、平原綾香みたいだから、やめようかなあ…とか思う自意識と戦いながらピアノ練習して…

 

そんな風に作った「白鳥」は、郷愁の歌なのです。アルバムジャケットの写真は、歌詞に出てくる地下鉄のシェルターで、曲と一緒に流れてる環境音は、シェルターの真下で録りました。テープだとA面最後、CDだと5曲目でございます。是非お買い上げの上、聴いてもらえると嬉しいです!よろしくお願いします!


KCD-005 山崎岳彦 金の心 2020年5月発売!(ダイジェスト)