恋人がサンタクロース

教材のセールスと一緒に送られてきた、ポケモンのクリスマスカードを大事に部屋に貼り付けている娘。クリスマスは豪華な感じがして好きだそうです。毎年ケーキもプレゼントもあるし、クリスマスディナーも作るし、飾りなんていらんだろ。いわんやツリーなんていらんだろ。と、思ってたのだけど、何か不憫に思えて来て、「クリスマスツリー買おうか」なんて言ってしまった。娘は、聞いたそばからソワソワとして、大きなお店じゃなきゃ売ってないかもしれない、と心配している。彼女の言う大きなお店は島忠とかビックカメラとかだ。週末に一緒に行く約束をした。そうか。そんなに欲しかったのか。知らんかった。

サンタに欲しいものを頼むカードを書いて、それを抱いて寝るのだ、と今から娘は宣言している。まだ一月も先だよ、と言ってみても、あまり聞いていない。こんなに信じ切っているサンタさんなのに、本当はいないといつかは知って、大人になって行くのだね。なんて、ちょっと思ったり。

子供の頃、友達の一人に、キリスト教系某新興宗教団体に、どっぷり家ごと浸かってる奴がいて、私はそいつに、サンタなどいないと滔々と語られた。すっかり信じ切っていた私はすごくショックを受けて、腹いせに、そいつが持ってた子供向けの教本のイエス様をハサミで切ってやったら、お母さんに家を叩き出された。あれは本当に怒っていた。もっと怖い団体だったら、軟禁くらいされてたかもしれない。