みちのくふたり旅

中学校の修学旅行が、十和田湖弘前城を廻る青森旅行だった。ちょうど私の世代で青函トンネルが開通して、連絡船が無くなった。連絡船乗ってみたかった、というグループと、トンネル通れて嬉しい、というグループが半々だった記憶がある。トンネルは真っ暗だし、あっという間だし、味気なかった。津軽海峡冬景色やってみたかったなあ。冬じゃなかったけど。青森へ行くのは、それ以来です。

弟が住んでる場所は三沢基地にほど近く、家の周りには軍関係の人たちも住まい、時節柄、仮装した子供たちが練り歩くのも見かけた。北海道では七夕の時期に、出せ出せ、ろうそく出せ、出さないとかっちゃくぞ、と囃し歌を歌いながら隣近所を練り歩いて、家々の人から駄菓子をもらって回るイベントがあった。ハロウィンというのが日本でも一般化して行った頃、それを思い出して、ああ、あれはハロウィンの真似事だったのだなあ、と思った。ミクスチャー北海道。それでも、私の親の世代の子供時分からあったイベントではあるらしい。

三沢基地の近くの、赤のれんという地元の古い定食屋のような店に、弟が連れて行ってくれた。何でも、バラ焼きという青森名物B級グルメ発祥の店であるらしく、かなり賑わっていた。牛バラと玉ねぎをたれにからめて焼くだけなのだけど、そのまま食べるとジンギスカンのようで、ポン酢のようなタレにつけて食べるとちょっとさっぱり食べられる。美味しかった。基地が出来て、アメリカ人向けに牛肉の赤身の需要が高まり、余ったバラやモツを美味しく食べようと工夫してる間に、出来たものだそうです。

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基地の前から真っすぐ延びる通りを眺めて、何となく異国情緒を感じていると、「電線無いからだよ」と弟が言った。確かに。日本の街イコール電線なんだなあ。以心伝心兄弟仁義。違うか。

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三沢基地と私

帰りに空港まで送ってもらい、デッキで飛行機を眺めていた。昨日は日曜だったので、あまり軍機は飛ばない、とのこと。そんなもんか。北からミサイルが飛んでくると、ビュンビュン出動して行くそうです。オスプレイも来たらしい。オスプレイかっこいいよなあ…と聞こえないように独り言ちてみたら、「確かに」と弟。

青森楽しかったです。また行こう。