寺内タケシのオールナイトニッポン

今月出たギターマガジンが寺内タケシ追悼号だったので、買ってみました。2005年に、円盤の田口さんが監修したベスト盤がキングレコードから出ていて、それを聴いて以来凄く好きになって、たまに思い出して聴いていたのですが、今回またそれを引っ張り出して聴いています。ぼんやりと勝手に、加山雄三をダークにしたみたいな、かまやつひろしに対する早川義夫みたいな、というのも間違った印象なのかもしれないけど、陰と陽があるなら、同じシーンにおける陰、みたいなイメージを、聴いたこともないくせに何となく形作っていたのですが、単なるサーフギタリストみたいなものの何百倍も豊かな音楽をやってた人だし、陽の塊の様な方なのだ、とそれを聴いた時に知りました。

私にとっては、寺内タケシといえば、オールナイトニッポンの2部のパーソナリティとしての印象が一番で、ほとんど寝落ちしながら、よく聞いてたなあ、と思って「寺内タケシ オールナイトニッポン」で検索してみたのですが、オールナイトをやられていた寺内さんは、ギタリスト寺内タケシとは全くの別人の方だった、というのを初めて知りました。うそ~ん!びっくり!何でも、ニッポン放送のアナウンサーの方だったそうで、全然違うじゃないですか!私が、どれだけ寝ぼけて聞いていたかがうかがえる。

ゲストの若手ミュージシャンが話す、アマチュアの頃に自作チラシを色々配り歩いた、という話に、俺もガリ版でチラシ作ってたなあ!一緒じゃん!なんて寺内さんは返したのに、いやいや、違いますよぉ~、つうか、ガリ版って何すか?みたいな事を若手ミュージシャンがのたまってて、こいつは大先輩に対して何て失礼な口を利くんだ!と中学生の私は思ったのだけど、ガリ版のチラシだなんて、すごく寺内タケシっぽくないですか?あの回はやっぱり、ギタリスト寺内タケシの方だったんじゃないのかなあ、と今でも思ってしまう。でもまあ、30年とか前の話だしね。寝ぼけてたわけだし、やっぱり違うんですかね。まだ腑に落ちないけど。

ご冥福をお祈りいたします。